ご挨拶

 

令和4年度福岡県弁護士会筑後部会 部会長

紫藤 拓也

 

久留米法律相談センター開設30周年の記念式典にご参加いただき、誠にありがとうございました。

久留米法律相談センターは、筑後地区において、最初に開設された弁護士会の法律相談センターです。
開設時期は、平成4年10月に遡ります。当時、筑後地区の弁護士数はわずか30名ほどと小規模だったため、うまく運営していけるのかという懸念があり、かなりの激論の末に開設に至ったと聞いております。

私が、弁護士登録をしたのが、平成14年10月ですので、久留米法律相談センターは私の10年先輩に当たります。
そのころの筑後地区の法律相談センターは、八女、柳川、大牟田にも開設されており、市民が気軽に弁護士にアクセスできる体制が整いつつありました。

平成24年10月、久留米法律相談センターは20周年を迎え、私は、弁護士10年選手になりました。法律相談センターは、地域に根差し、社会的な認知も進み、さらに利用しやすい制度へと成長していました。
平成19年の時点で、既に、大きな社会問題だった多重債務問題のために、法律相談を無料化しており、さらに、平成24年には、長引く不況による労働者の解雇問題などについて、労働者の法律相談を無料化するに至っています。

そして、令和4年10月、30周年を迎えました。無料法律相談をさらに充実させてきました。また、自治体等との関係でも、リーガルサービスへの市民のアクセスを容易にするべく、チケット制という仕組みを広げてきました。

令和4年末時点で、筑後部会の部会員数は107名です。一昨年度からの新型コロナウイルスの感染拡大により、筑後部会の活動も大きな影響を受けましたが、本年度から従前の弁護士会活動が徐々に復活してきています。

この間に、人との面談をオンライン形式で行うなど、日常の生活様式だけでなく、業務のあり方も大きく変化してきました。筑後部会も時代の変化に対応するべく、市民の皆様のそのようなニーズにもこたえられるよう、今後も最大限の努力をしていかなければならないと考えています。

もっとも、そのような変革の時代であっても、直接会って会話する中で人と人との信頼関係が築かれていくということは、大事なことです。特に、弁護士が行う法律相談においては、この直接の面談が重要ですので、面談相談の充実化も更なる検討課題だと思っています。

今後も、筑後部会では、久留米法律相談センターを中心に地域に根差す取り組みを進めるとともに、皆様と一緒に市民へのリーガルサービスを充実させていくよう日々努力していきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

以上